シシゴケ

2016.11.16 埼玉県
こんなポンポンのようなコケもあるのです。かわいらしいですね。シシゴケです。散歩をしていてこのコケに出会うと、心の中があたたかくなるような気がします。
これは無性芽というものが集まって、丸いポンポンのようなかたちになっているのです。コケの世界では、よく茎の先っぽや葉っぱなどコケの体の一部がポロリととれて落ち、そこからまた芽が出てひとつの新しい個体になるというようなことがあります。その体の一部を無性芽といいます。この場合、親の体の一部から子が生まれるのですから、子の遺伝子は親のものと同じということになります。子は親のクローンということになりますね。̥̥無性芽をつくるコケは、このように無性生殖的にどんどん無性芽をつくって散布し、どんどんクローンを生み出して増殖しようとしているわけです。
シシゴケをよく見てみると、ひとつのポンポンに無性芽がみっしりとついているようです。これだけの無性芽が全部辺りに散布されたら、来年はそこらじゅうにかわいらしいシシゴケが生えてくるに違いないと期待に胸をふくらませて散歩から帰ってきたのでした。